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記事: フォックスフェイスの特徴と飾り方|キツネの顔のような鮮やかな黄色い実をつける枝もの


フォックスフェイスの特徴と飾り方|キツネの顔のような鮮やかな黄色い実をつける枝もの


フォックスフェイスメイン

フォックスフェイスの基本情報

植物名 フォックスフェイス
学名 Solanum mammosum
英名 Fox Face, Nipples Fruit, Cow’s Udder
別名 キツネナス、ツノナス、カナリアナス
科目/属性 ナス科/ナス属
分類 一年草(観賞用果実植物)
原産地 熱帯アメリカ
流通時期 9~11月

※★は5段階です

フォックスフェイスの特徴

フォックスフェイスは、ナス科ナス属の一年草。

秋になると、枝先に鮮やかな黄色の実をつけ、そのユニークな形がまるでキツネの顔のように見えることから「フォックスフェイス(Fox Face)」と呼ばれています。

その特徴的な実の形は、先がとがり、複数の突起が耳や口のように見える愛らしいフォルム。ひと枝でも存在感があり、ハロウィンや秋のディスプレイに欠かせない人気の枝ものです。

原産地は南アメリカの熱帯地域で、温暖な気候を好みます。現在では観賞用として東南アジアや日本でも広く栽培され、「ツノナス」「キツネナス」「カナリアナス」などの名前でも流通しています。

実や茎には毒性があるため食用にはできませんが、ドライにしても長く美しさを保つため、フラワーアレンジメントや店舗装飾にも重宝されています。

可愛らしさとインパクトをあわせ持つフォックスフェイスは、秋の実ものの中でもひときわ目を引く存在。その明るく楽しい姿が、見る人の心をほっと和ませてくれることでしょう◎

フォックスフェイス花言葉

フォックスフェイスの花言葉

フォックスフェイスの花言葉には「偽りの魅力」「愛嬌」「豊穣」などがあります。ユニークな形と鮮やかな黄色の実を持つフォックスフェイスは、その姿から多彩な意味を込めた花言葉がつけられています。

「偽りの魅力」

フォックスフェイスという名前は、その実の形がキツネの顔に似ていることに由来します。 キツネは昔から“ずる賢さ”や“化ける”という象徴とされており、そこから「偽りの魅力」という花言葉が生まれました。

 一見ユーモラスで可愛らしい姿の中に、どこか神秘的で不思議な魅力を感じさせることも、この言葉に重なります。

「愛嬌」

丸みを帯びた実と、枝いっぱいに実る愛らしい姿は、見る人を思わず笑顔にするほどの存在感。 その明るい色合いとユニークなフォルムから、「人を楽しませる」「場を明るくする」という意味で「愛嬌」の花言葉がつけられています。

秋のディスプレイやハロウィン飾りにもぴったりの、楽しい雰囲気を運んでくれる植物です。

「豊穣」

ひとつの枝にたくさんの実をつけるフォックスフェイスは、実りや繁栄の象徴でもあります。そのことから、「豊穣」「繁栄」「幸福」といったポジティブな意味を込めて贈られることも。季節の移ろいとともに、実りの喜びを感じさせる縁起のよい枝ものです。

フォックスフェイスの花言葉には、ユーモアと神秘性、そして秋の実りを祝う温かい気持ちが込められています。

その明るい色と個性的な形は、見る人に“楽しい驚き”と“豊かさ”をもたらしてくれるでしょう。

フォックスフェイスの飾り方

フォックスフェイス飾り方

フォックスフェイスの飾り方のポイントは、ユニークな実の形や鮮やかな黄色をしっかり見せることを意識してアレンジすることです。

枝の向きや高さに変化をつけることで、キツネの顔のような愛らしい実が自然に引き立ちます。枝先を少し広げたり、実の向きを少しずつ変えて配置すると、フォックスフェイスらしい動きのある表情が楽しめますよ◎

枝が比較的しっかりしているので、口の広い花器や背の低めの器でも安定して飾れます。秋のディスプレイやハロウィンのアレンジメントに取り入れると、その明るく楽しい実が空間をパッと華やかにしてくれるでしょう。

EDA VSE

枝ものにぴったりの花器コレクション

花器に生ける時の注意点

花器の水は毎日替え、新鮮な状態を保つようにしましょう。花器もこまめに清掃し、清潔さを維持することが大切です。

枝を切る際は、清潔な剪定鋏を使用し、茎を斜めにカットして水の吸収を助けましょう。枝の根元を軽く割ることで吸水性を高めることも効果的です。

枝をカットする際には、握りやすく、手にフィットする剪定鋏を選びましょう。刃先が鋭利で、枝を滑らかに切れるものが最適です。

ちょっとしたお手入れをして、可愛らしいフォックスフェイスの枝ものをより長く楽しみましょう♪

外山刃物

外山刃物 | 太枝も切れる、一生ものになる剪定ばさみ

フォックスフェイスのお手入れ方法

フォックスフェイスはその特性を把握して丁寧にお手入れすれば、美しさをより長く楽しむことができます。今回は、枝ものの基本的なお手入れ方法をご紹介します。

基本のお手入れ

1. お受け取り当日の切り戻し

切り戻し

枝ものは、届いたその日のうちに切り戻しをしてから花器に飾りましょう。

合わせて、根本に十字の切り込みを入れ、ナイフを使って茎の表面の皮を削るように剥きます。その際、水に入る吸い上げ部分のみを削るのがおすすめ。より水を吸いやすくなり、枝もののみずみずしさが長持ちします。

また、加えて鮮度保持剤を利用すれば、さらに枝ものの新鮮さを保つことが期待できます

■枝ものを長く愛でるための、鮮度保持剤

鮮度保持剤

SiKiTOが枝もののために理想的な成分バランスを研究してオリジナルで作り上げた、新しい鮮度保持剤です。この鮮度保持剤は、花や枝に必要な栄養を与え、花器の水を清潔に保つ効果が期待できます。

枝もの専用鮮度保持剤はこちらから。

■水上がりを良くするフローリストナイフ

フローリストナイフ

切り花の茎をカットするためのフローリストナイフは、枝ものの木皮を剥くのにも役立ちます。水に浸かる部分の木皮を剥くことで、水上がりをよくしてくれるVICTORINOX(ビクトリノックス)社製のフローリストナイフはこちらから。

世界中のプロが愛用する確かな品質です。

2. 枝ものにとって心地よい場所を選ぶ

枝ものは、風通しと日当たりの良い、適度に湿気のある場所を好みます。窓際などの、明るいところに飾るといきいきと育ってくれるでしょう。

一方で、空調が直接当たると乾燥が原因で調子を崩したり、花付きが悪くなったりしますので、注意しましょう。

また、寝室や洗面所など静かで落ち着いた空間に飾るのもおすすめです◎

3. こまめな水替え

水替え

水は濁ってしまう前にこまめに交換しましょう。茎が水を吸い上げやすくするためと、水の中で細菌やカビが繁殖するのを防ぐためです。その際に、茎の切り戻しもするとまた水を吸いやすくなりますよ。

少し手間をかけるだけで、枝ものの魅力をより長く楽しめます。

それでも枝ものの元気がない時は…

枝をカットして、コンパクトに楽しむ

小分けにして楽しむ枝もの

お手入れを続けていても、時間が経つにつれて徐々に水の吸い上げが悪くなることがあります。その際には、思い切って枝を短くカットしてみるのもおすすめです。

短くすることで水の吸い上げが改善されますし、小さめの花器に飾れば、また違った雰囲気で枝ものを楽しむことができます。

フォックスフェイスの豆知識

フォックスフェイス豆知識

いろんな動物に例えられるフォックスフェイス

フォックスフェイスは、その名前の通りキツネの顔に似た実をつけることで知られています。しかし、実は「カナリアナス」や「キツネナス」といった別名も持っており、見る人や地域によって呼び方が変わるのも面白いところです。

このユニークな実は、キツネの顔のようにも、カナリアのくちばしのようにも見えることから、それぞれの名前が生まれたと考えられています。丸く突き出た形や鮮やかな黄色の色味が、動物の表情や小さな鳥の姿に見えるのです。

また、英名では「Cow’s Udder(牛の乳)」という呼び方をすることもあるそう。名前の通りのキツネだけでなく、見る人の想像力次第でいろいろな“動物たち”が枝先に集まっているように楽しめます。

縁起物として愛される理由

フォックスフェイスは、中国では古くから縁起物として親しまれてきました。その理由のひとつは、黄色や橙色の鮮やかな実の色です。中国文化では、黄色や金色は富や幸福、繁栄を象徴するとされ、こうした色彩が幸運を呼ぶものとして大切にされてきました。

また、キツネの顔に似たユニークな形も縁起物としての価値を高めています。キツネは中国の文化の中で「賢さ」「幸運」を象徴する存在とされることがあり、その姿をしたフォックスフェイスの実は、家庭や商売繁盛を願う意味合いを持つと考えられています。

さらに、フォックスフェイスの実は長く枝についたまま楽しめるため、「長寿」や「持続的な繁栄」の象徴としても重宝されます。

こうした色と形、そして長く楽しめる特性から、フォックスフェイスは正月や節句の飾り、商売繁盛を願う縁起物として愛され続けているのです。

フォックスフェイスのまとめ

フォックスフェイスまとめ

フォックスフェイスは、ナス科ナス属の一年草で、秋になるとキツネの顔のような鮮やかな黄色い実をつけるのが特徴です。その見た目から「キツネナス」や「カナリアナス」とも呼ばれ、秋を感じられるユニークな枝ものとして人気があります。

花言葉には「偽りの魅力」「愛嬌」「豊穣」などがあり、実のユニークな形や明るい色が見る人に楽しさや幸福感を与えることから、このような意味が込められています。

枝に並ぶ実の表情や色の変化は、空間に楽しいアクセントを加えてくれます。インテリアに飾るだけで、秋の季節感や遊び心のある明るい雰囲気を演出できるのが魅力です。また、中国では縁起物としても愛され、家庭や商売繁盛の象徴として用いられることもあります。

個性的で色鮮やかなフォックスフェイスをお部屋に飾って、明るい秋の雰囲気を味わってみてくださいね◎

SiKiTOの枝もの図鑑

【SiKiTOのよみもの】枝もの図鑑

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郁江呂

この記事を書いた人
呂 郁江

ガーデニング好きな母の影響で草花のある生活を好む。旅行先での植物探しが趣味。現在はSNS運用と読み物ページのライティングを担当。

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