2023高畠クラシック 上和田ピノ・ブラン｜柑橘とハーブが香る淡麗白ワイン

地元産ぶどうの皮までじっくり抽出したスキンコンタクト技法

山形県南部に位置する高畠町内でも標高が高く、日本のグラン・クリュ＝特級畑と喩えられる上和田地区で栽培されたピノ・ブランで造られた白ワイン。

醗酵前に果皮を果汁に浸漬させることで果皮成分をじっくり抽出する「スキンコンタクト技法」により引き出された、ぶどう丸ごとの果実感と香りが美味しさの秘密です。

2023年は収穫を遅らせたロットを分けて仕込むことにより、味わいに厚みがでています。

生き生きとしたアタック、爽やかなアロマと余韻

ライムグリーンがかったイエローに、柑橘系やハーブのフルーティーなアロマ。爽やかなキレがありつつも厚みがあり、ドライな辛口の中に苦みや渋みが上品にまとまっています。

あっさりめの料理と相性がよく、塩味でシンプルに仕上げた白身魚やちゃんこ鍋、フレッシュチーズなどにマッチします。

和の香味を引き立てるのも得意なので、大葉や和柑橘を効かせたカルパッチョにキリっと合わせるのも◎。

おいしくなるための条件が揃ったワインベルトの町

山形県南部に位置する高畠町は、自然豊かで稲作やぶどう、洋梨などの生産が盛ん。ワインにも使われるシャルドネ品種は国内有数の出荷量であり、デラウェア品種は市町村単位では全国一の出荷量を誇ります。

ワイン用のぶどう栽培に適した地域はワインベルト[*]と呼ばれ、フランス、イタリア、スペインなど各国の著名なワイン産地が存在しますが、ここ山形県高畠町もワインベルトに含まれます。

この恵まれた土地で育つぶどうの甘さと酸味が、豊かな味わいと深い香りを造り出すのです。

[*]ワインベルトとは、ぶどう栽培およびワイン醸造に適した地域のこと。
年間平均気温10～20℃、北緯30～50°、南緯20～40°、ぶどうの発芽から収穫までの日照時間が1000～1500時間、年間降雨量500～900mmという基準の多くに高畠町は該当しています。

時代に先駆けた有機農法、100年先を見据えたワイン造り

山形県高畠町は、1970年代から「持続可能な生産と消費」や「生物多様性の保護」に意識を向けてきた地域でもあります。

近代農業として農薬や化学肥料の使用が奨励された時代でありながら環境破壊や健康被害に目を向け、1973年に若手農家が「高畠町有機農業研究会」を結成し、有機栽培の実践を始めました。

この取り組みは現代まで続いており、県や農林水産省が定める基準を大きく下回る独自の防除基準を設けて環境負荷の低減に取り組んでいます。

100年未来への思いを込めて育てられたぶどうから作られたワインは、パーティへの手土産や贈り物にもおすすめです。

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