フェイジョアの特徴と飾り方|濃い緑とシルバーのコントラストが美しい枝もの

フェイジョアの基本情報
| 植物名 | フェイジョア |
| 学名 | Acca sellowiana |
| 英名 | Feijoa, Pineapple Guava |
| 別名 | パイナップルグアバ |
| 科目/属性 | フトモモ科/アッカ属 |
| 分類 | 常緑低木 |
| 原産地 | 南アメリカ(ブラジル南部、ウルグアイ、パラグアイ、アルゼンチン北部) |
| 流通時期 | 10~1月 |
| 流通量 | ★★★★☆ |
| 持ちのよさ | ★★★☆☆ |
※★は5段階です
フェイジョアの特徴
フェイジョアは、フトモモ科アッカ属の常緑低木。コインサイズの楕円形の葉は、表が深緑色、裏はシルバーがかった白緑色のコントラストが楽しめます。
原産地は南アメリカの高原地帯(ブラジル南部、ウルグアイ、アルゼンチン北部など)。昭和初期に日本へ渡来し、どことなくエキゾチックな雰囲気があります。晩秋に貴重なグリーン素材として10月から1月頃に流通します。耐寒性・耐乾性に優れており、温暖な地域では庭木としてもよく育ちます。
初夏には白と紅色のコントラストが美しい花を咲かせ、秋になると楕円形の果実を実らせます。熟すと爽やかな甘い香りを放つ果実は「パイナップルグアバ」とも呼ばれ、パイナップルとバナナを合わせたようなトロピカルな味わいが楽しめます。
葉・花・果実のすべてに魅力があるフェイジョア。南国の雰囲気を漂わせつつも丈夫で育てやすく、観賞用にも食用にも人気の高い植物です。

フェイジョアの花言葉
フェイジョアの花言葉には「実りある人生」「情熱」「信頼」「満ち足りた心」などがあります。南国らしい華やかさと、強くたくましい生命力を併せ持つその姿から、ポジティブで前向きな意味が込められています。
「実りある人生」
フェイジョアは、初夏に花を咲かせたあと、秋に香り高い果実を実らせます。その長い生育過程と豊かな収穫の姿が、「努力の末に実を結ぶ人生」や「充実した日々」を象徴しているといわれます。家庭果樹として育てられることも多く、“豊かさ”や“繁栄”を願う植物として親しまれています。
「情熱」
白い花びらの内側に燃えるような紅色を持つフェイジョアの花。その鮮烈なコントラストが、秘めた情熱や内に宿る強い心を表しているとされています。外見は穏やかでも芯が強く、自らの信念を貫く人への贈り物にもぴったりの意味を持ちます。
「信頼」「満ち足りた心」
丈夫で育てやすく、毎年花と実をしっかりつけるフェイジョアは、「揺るがぬ信頼」「穏やかで安定した関係」を象徴します。また、甘い香りと果実の恵みは「自然の豊かさ」や「心の充足」をイメージさせ、「満ち足りた心」という花言葉も生まれました。
フェイジョアの花言葉は、その美しさと実りのたくましさを通して、ポジティブな印象の花言葉がつけられたようです。
フェイジョアの飾り方

フェイジョアの葉を飾るときは、その艶やかで厚みのある葉と落ち着いたシルバーグリーンを活かすのがポイントです。シンプルながらも存在感があり、ナチュラルで上品な雰囲気を演出してくれます。
花器は、高さのある細身のベースや素焼きの陶器、クリアなガラスの花器、ウッド調の器など、自然素材と相性の良いものがおすすめ。葉の質感や色合いを引き立て、空間に穏やかなアクセントを与えてくれます。
枝ぶりを生かして、少し角度をつけながら活けると動きが出て美しくまとまります。数本をざっくりとまとめて生けるだけでも、グリーンの陰影が際立ち、洗練された印象に。
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フェイジョアを飾ったインテリア例
フェイジョアは、ナチュラルテイストのインテリアやボタニカルスタイルの空間にぴったりの、上質なグリーンインテリアとしておすすめです◎
フェイジョアのみで飾っても良いですし、この時期にたくさん流通する実がついた枝ものなどと組み合わせるのも素敵です。
フェイジョアの葉はドライになっても色味がきれいに残るため、長く楽しめるのも魅力。生花のような瑞々しさから、少し渋みを帯びたドライの風合いへと変化していく過程も楽しんでみてください。
花器に生ける時の注意点
花器に生ける際に気を付けるポイントは、まず枝が長すぎる場合は花器に合わせて切ることです。長いままで飾ってしまうとバランスが悪くなったり、枝が広がりすぎてまとまりにくいことがあります。
水につかる枝の断面に切り込みを入れると、水に触れる面積が広くなり、水の吸い上げが良くなります。 花瓶に入れる水の量は枝の3分の1がつかる程度にして、こまめに取り替えましょう。
枝の切り込みを入れる際には、枝ものや花木用の剪定鋏を利用するのがおすすめ◎剪定鋏を選ぶコツは、自分の手に合ったサイズを選ぶことです。
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フェイジョアのお手入れ方法
フェイジョアはその特性を把握して丁寧にお手入れすれば、美しさをより長く楽しむことができます。今回は、枝ものの基本的なお手入れ方法をご紹介します。
基本のお手入れ
1. お受け取り当日の切り戻し

フェイジョアは、水が下がりやすいので、届いたその日のうちに切り戻しを行い、花器に飾るのがおすすめです。切り口には十字の切り込みを入れ、木皮を剥ぐことで水分の吸収が促進されます。
さらに、延命剤を使用した水を使えば、水が清潔に保たれ、花の鮮やかな色をより長く楽しめますよ。
枝ものの美しさを、より長く堪能するためのひと工夫ですね◎
■枝ものを長く愛でるための、鮮度保持剤

花枝に必要な栄養を与え、花器のお水を清潔に保つために、鮮度保持剤を取り入れてみては?切り口の樹液を溶かして水上がりをよくする効果があり、枝ものをより長く楽しめます。
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■水上がりを良くするフローリストナイフ

水に浸かる部分の木皮を剥くことで、水上がりをよくしてくれるVICTORINOX(ビクトリノックス)社製のフローリストナイフはこちらから。
世界中のプロが愛用する確かな品質です。
2. 枝ものにとって心地よい場所を選ぶ
枝ものは、エアコンの風があたらない、涼しくて通気性の良い場所が理想的です。
リビング、玄関、キッチンなど、どこに置いても空間の雰囲気をガラッと変える力を持っていますので、直射日光を避けて、枝ものが快適に過ごせる場所を選んでください。
また、寝室や洗面所など静かで落ち着いた空間に飾るのもおすすめです◎
3. こまめな水替え

水は濁ってしまう前にこまめに交換しましょう。その際に、茎の切り戻しもするとまた水を吸いやすくなります。
その茎にあるぬめりを取り除いたり、茎を斜めに切るなど、少しの工夫が美しい状態を保つ助けになります。
それでも枝ものの元気がない時は…
短く切って、小分けにして楽しむ

日々のお手入れをしていても、日が経つことで、どうしても少しずつ水が上がりにくくなっていきます。そんなときは、思い切って短く切り分けてしまうのもいいでしょう。
短くなることで水が上がりやすくなりますし、小さな花器に生ければまた新鮮な感覚で枝ものを堪能できますよ。
フェイジョアの豆知識

果実をつけるフェイジョア
日本では主に葉物の枝ものとして流通しますが、実はフェイジョアは果実をつける植物です。フェイジョアの果実は、南国らしい甘く芳醇な香りと、パイナップルやグアバを思わせる独特の風味が特徴。果肉はゼリー状でやわらかく、熟すと中心が透き通り、スプーンで食べられるほどジューシーになります。
この香りの正体は、メチルベンゾエートやエチルベンゾエートといったエステル類。これらは香水にも使われる成分で、フェイジョアはまさに“香る果実”と呼ぶにふさわしい存在です。
また、ニュージーランドなどでは盛んに栽培されており、果実は生食だけでなく、ジャムや果実酒、果肉を乾燥させてお茶などにも加工されています。地域ごとに味の特徴や楽しみ方が異なり、南米ではリキュールやスイーツ、日本ではコンポートやドライフルーツとして親しまれています。
世界に広めたのは探検家フェイジョ
フェイジョアの名の由来は、19世紀のポルトガル人探検家ジョアン・ダ・シルヴァ・フェイジョ(João da Silva Feijó)にちなみます。
彼は南アメリカの植物研究に多大な貢献をした博物学者で、のちにドイツの植物学者オットー・カール・ベルク(Otto Karl Berg)が彼の名をとって「Feijoa sellowiana」と命名しました。
その後、学名は属の再分類により「Acca sellowiana」に改められましたが、今も一般的には「フェイジョア」の名で親しまれています。
ニュージーランドでは20世紀初頭に導入され、温暖な気候に適応して国民的果物へと成長。現在では“キウイに次ぐ庭木フルーツ”として家庭果樹にも広く植えられています。
日本でも、観賞用などで広く愛されるフェイジョア。南アメリカを原産とするフェイジョアは、フェイジョの貢献により大陸を超えて世界各地で親しまれる植物になったのです。
フェイジョアのまとめ

フェイジョアは、南米原産のフトモモ科アッカ属の常緑低木。艶やかな濃い緑の葉と、裏面のシルバーがかった白緑色とのコントラストが美しい枝ものです。
エキゾチックな雰囲気があり、秋の終わりには貴重なグリーン素材としてインテリアやフラワーアレンジメントの花材としても親しまれます。
花言葉は「信頼」「実りある人生」「満ち足りた心」。その穏やかで安定した佇まいは、安心感や豊かさを象徴しています。
耐寒性・耐乾性に優れており、温暖な地域では庭木としても人気のあるフェイジョア。その落ち着いた雰囲気が、ナチュラルで上質なグリーンインテリアとしておすすめです◎
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