ナツハゼ(夏櫨)の特徴と飾り方|夏に美しい紅葉が見られる枝もの

ナツハゼ(夏櫨)の基本情報
植物名 | ナツハゼ(夏櫨) |
学名 | Vaccinium oldhamii |
英名 | Japanese Blueberry |
別名 | 和製ブルーベリー |
科目/属性 | ツツジ科 / スノキ属 |
分類 | 落葉低木 |
原産地 | 日本、中国、朝鮮半島 |
流通時期 | 5~8月 |
流通量 | ★★☆☆☆ |
持ちのよさ | ★★★☆☆ |
※★は5段階です
ナツハゼの特徴
ナツハゼは、ツツジ科スノキ属の落葉低木。日本に広く自生し、5~6月にはつりがね型の小さな花を咲かせます。夏時期にハゼノキのような美しい紅葉が見られることからナツハゼと呼ばれています。
夏と秋に、2度にわたり、美しい紅葉を楽しめるのもナツハゼの特長です。
秋になると、黒紫色の小さな実が房状に熟します。果実はその酸味と渋みが特徴で、ジャムや果実酒にも利用されることから「和製ブルーベリー」としても親しまれています。
枝ものとしては初夏から初秋にかけて主に流通し、新緑から紅葉、実がつく様子など様々な表情を見せてくれます。それぞれの四季を彩り、移りゆく季節を感じさせてくれる存在ですね。

ナツハゼの花言葉
ナツハゼの花言葉には「飾らぬ美」「ありのまま」「おいしい食事」などがあります。花言葉は、自然の美しさや個性を象徴する意味が込められていますよ。
「飾らぬ美」
ナツハゼの白い壺型の花は、シンプルながらも愛らしい姿をしており、どこか控えめで、優美さを感じさせます。
この花言葉は、その見栄を張らない美しさを象徴しています。
「ありのまま」
夏に流通するナツハゼの枝ものは、とてもシンプルで凛としています。
「ありのまま」という言葉は、この枝や葉の自然な成長と美しさを象徴し、取り繕わない生き方を示唆しているといわれています。
「おいしい食事」
秋になるとブルーベリーのような実が収穫されるナツハゼは、ジャムや果実酒として利用されることがあり、家庭の温かな食卓や団らんをイメージさせる花言葉がつけられています。
これらの花言葉は、ナツハゼの特徴や、季節の移り変わりを愛でるのにぴったりですね◎
ナツハゼの飾り方

ナツハゼの飾り方は、そのシンプルで自然な枝ぶりと季節感を活かすのがポイントです!
ナツハゼの素朴な雰囲気を引き立てるため、シンプルで高さのある花器がおすすめです。陶器やガラス製の花器が特に相性が良く、自然な彩りが際立ちます。◎
花器とナツハゼの枝の長さの比率は、1対1.5ほどにすると良いです。飾りすぎず、余白を楽しむ配置が理想的です。
ナチュラルなアレンジを意識して、他の花材と組み合わせるのも素敵です。例えば、枝振りを活かして高さを演出し、周囲に低めの草花を添えることで立体感のあるデザインが生まれます。
ぜひ、自然の雰囲気を楽しむような心持ちで飾ってみてください!

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花器に生ける時の注意点
花器に生ける際に気を付けるポイントは、まず枝が長すぎる場合は花器に合わせて切ることです。長いままで飾ってしまうとバランスが悪くなったり、枝が広がりすぎてまとまりにくいことがあります。
ナツハゼの枝ものは水をよく吸いますが、日にちの経過とともに徐々に水を吸いにくくなるので、水替えのたびに切り口を新しくし、ハサミで十字の切り込みを入れてください。
枝の切り込みを入れる際には、枝ものや花木用の剪定鋏を利用するのがおすすめ◎自分の手に合ったサイズの剪定鋏を選んでくださいね。

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ナツハゼのお手入れ方法
ナツハゼの枝ものをより長く楽しむためには、日々のちょっとしたケアがとても大切です。今回は、枝ものの基本的なお手入れ方法をご紹介します。
基本のお手入れ
1. お受け取り当日の切り戻し

届いたその日のうちに切り戻しを行い、花器に飾るのがおすすめです。切り口には十字の切り込みを入れ、木皮を剥ぐことで水分の吸収が促進されます。
さらに、延命剤を使用した水を使えば、水が清潔に保たれ、花の鮮やかな色をより長く楽しめますよ。
枝ものの美しさを、より長く堪能するためのひと工夫ですね◎
■枝ものを長く愛でるための、鮮度保持剤
花枝に必要な栄養を与え、花器のお水を清潔に保つために、鮮度保持剤を取り入れてみては?切り口の樹液を溶かして水上がりをよくする効果があり、枝ものをより長く楽しめます。
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■水上がりを良くするフローリストナイフ
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2. 枝ものにとって心地よい場所を選ぶ
枝ものは、リビング、玄関、キッチンなど、どの空間に置いても、その場の雰囲気を変える力があります。
配置する際は、エアコンの風が直接あたらない、涼しくて通気性の良い場所が理想的です。直射日光を避けるのも大切ですよ。枝が自然な状態で快適に保てるような環境を選びましょう。
四季折々の変化を楽しみながら、ナツハゼが持つ魅力を存分に感じてくださいね◎
3. こまめな水替え

水は濁ってしまう前にこまめに交換しましょう。その際に、茎の切り戻しもするとまた水を吸いやすくなります。
その茎にあるぬめりを取り除いたり、茎を斜めに切るなど、少しの工夫が美しい状態を保つ助けになります。
それでも枝ものの元気がない時は…
短く切って、小分けにして楽しむ

毎日お手入れをしていても、時間が経つとどうしても水の吸い上げが悪くなることがあります。そんなときは、思い切って枝を短く切り分けてみるのも一つの方法です。
短くすることで水の通りが良くなり、小さめの花器に生ければ、また新鮮な印象で枝ものを楽しむことができます。
ナツハゼの豆知識

ナツハゼの種類と栽培
ナツハゼには2種類あり、ゴスケハゼと呼ばれる種類もあります。関西ではナツハゼという場合、ゴスケハゼをさすことが多いそうです。
5月から8月頃の流通期間のなかで、緑の新葉から赤みを帯びた紅葉、そして秋にかけて実る黒い実といった多彩な表情が楽しめます。
畑で栽培されるものもあれば、森林から山採りされることもあり、特に山採りのものは野趣あふれるワイルドな枝ぶりが魅力的で、市場ではよく2メートルを超える大迫力のものも見かけます。
水をよく吸うので、こまめに水を換えてあげましょう。
栄養価の高いナツハゼの実
ナツハゼの黒紫色の果実は、ブルーベリーよりも酸味・渋味が強く、野性味のある味わいを持っています。甘酸っぱく、ジャムや果実酒、ソースなどに加工されることが多いようです。
生のままでも食べられますが、酸味が強いのでスイーツや料理のアクセントとして使われます。
果実に含まれるアントシアニンやポリフェノールの量が多く、抗酸化作用が非常に高いとされています。免疫力向上や生活習慣病予防などの健康効果が期待されているんだとか。
他にも、実に含まれる紫色の色素は、ブルーベリーよりも濃いと言われ、布を染める染料としても利用されていますよ。
ナツハゼのまとめ

ナツハゼ(夏櫨)は、夏時期にハゼノキのような美しい紅葉が見られることからナツハゼと呼ばれます。ブルーベリーの仲間で、秋には実をつけることから「和製ブルーベリー」と呼ばれることも。
花言葉には「飾らぬ美」「ありのまま」「おいしい食事」など、そのシンプルで野趣な雰囲気や、見栄を張らない美しさからイメージされる言葉がつけられています。
また、夏と秋の2度にわたり紅葉を楽しめるのもナツハゼの特長です。四季を彩る、自然な姿が美しいシンプルな枝ものを、ぜひお部屋に飾ってみてくださいね◎

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