【二十四節気】
小雪(しょうせつ)

小雪(しょうせつ)とは、二十四節気の20番目にあたり、わずかな雪が降り始める頃を表します。例年、11月22日頃から12月6日頃にあたり、北の地域や山間部から初雪の便りが届き始める季節です。
小雪とは
11月22日〜12月6日頃
冷え込みが深まり、雪がちらつき始める頃を表す「小雪(しょうせつ)」。「こゆき」ではなく「しょうせつ」と読みます。
北の地域や山間部から初雪の便りが届き、平地にも冬らしい冷たい風が吹くようになります。
ただし、本格的な雪の季節はもう少し先。名前に「小」の字が使われているように、まだ雪の量はそれほど多くなく、降ってもすぐに溶けてしまうことも多いです。
日中にはやわらかな日差しが差し込み、過ぎゆく秋のぬくもりを感じられる日も。朝晩の空気は冷たくても、晴れた日のひなたには、ほっとするような暖かさが残っています。
木々は葉を落とし、景色は少しずつ静かな色合いへ。白い息や霜の降りた地面に、冬が一歩ずつ近づいていることを感じる頃です。
小雪の七十二候
11月22日〜26日頃「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」

空に虹を見かけることが少なくなる頃。
虹は、空気中の水滴に太陽の光が差し込むことで現れます。日差しが弱まり、空気が乾いてくる冬には、夏のように鮮やかな虹を目にする機会も少なくなります。
低く垂れ込める雲や淡い冬の空には、華やかな季節とは異なる静かな美しさがあります。
鮮やかな色が少なくなった景色のなかで、雲の切れ間から差し込む光や、夕暮れのわずかな色合いが、いつも以上に印象深く感じられます。
11月27日〜12月1日頃「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」

冷たい北風が吹き、木々に残った葉を払い落とす頃。
「朔風」とは、「きたかぜ」と読み、北から吹く冷たい風を指します。風が吹くたびに赤や黄色の葉が舞い、道や庭を鮮やかに染めていきます。
秋のあいだ私たちを楽しませてくれた木々も、葉を落としながら冬を迎える準備を始めます。
落ち葉を踏む乾いた音や、葉の間から大きく見えるようになった空にも、秋から冬へ移り変わる季節の気配が感じられます。
12月2日〜6日頃「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」

橘(たちばな)の実が黄色く色づき始める頃。
橘は、日本に古くから自生する柑橘のひとつです。寒さのなかでも緑の葉を保ち続けることから、長寿や繁栄を象徴する縁起のよい植物として親しまれてきました。
鮮やかな黄色の実と深い緑の葉の組み合わせは、色の少なくなった冬の景色に明るさを添えてくれます。
冷たい空気のなかで少しずつ色づく実には、厳しい季節を前にしても変わらない、静かな生命力が感じられます。
小雪の旬の食べ物・行事
小雪の頃になると、台所にも冬らしい食材が増えてきます。
大根や白菜、長ねぎ、かぶ、春菊などは、寒さを受けることで甘みが引き立つ野菜です。鍋料理や煮物、温かな汁物にすると、素材のやさしい味わいが冷えた体にじんわりと広がります。
なかでも白菜や長ねぎは、火を通すとやわらかくなり、だしやほかの食材のうまみをたっぷりと含みます。鍋から立ちのぼる湯気にも、季節の深まりが感じられます。
みかんやりんご、柿といった果物も、この時期の楽しみのひとつ。鮮やかな橙色や赤色の実が、冬を迎えつつある食卓にあたたかみを添えてくれます。

海の幸では、ぶりやたら、牡蠣などがおいしくなる時期です。脂ののったぶりは焼き物や煮付けに、淡泊なたらや濃厚な牡蠣は鍋料理にすると、冬ならではの味わいを楽しめます。
11月23日には、その年の収穫に感謝する「新嘗祭(にいなめさい)」が行われます。
新嘗祭は、古くから続く大切な祭事のひとつ。新しく収穫された米や穀物を神様に供え、自然の恵みに感謝するとともに、翌年の豊作を願います。

また、年末に向けて、お歳暮や年賀状、大掃除の準備を始める頃でもあります。
慌ただしい年の瀬を迎える前に、身のまわりを少しずつ整えていく。そんな時間にも、新しい季節や年を迎える日本ならではの風情が感じられます。
小雪に関する豆知識
小雪なのに雪が降らないこともある?
小雪は、必ず雪が降る日を表しているわけではありません。
二十四節気は、太陽の動きをもとに一年を24の期間に分けた暦です。そのため、小雪は特定の日の天候ではなく、季節全体の傾向を表しています。
名前に「雪」とありますが、温暖な地域や平地では雪が降らず、晴れて穏やかな日が続くことも珍しくありません。一方、北の地域や標高の高い場所では、この頃から雪が積もり始めることがあります。
小雪とは、本格的な雪の季節を迎える前に、冬の気配が少しずつ濃くなっていく頃。空気の冷たさや朝の霜、白くなった山々など、身近な景色の変化から季節を感じる節気です。
「小雪」と「大雪」の違いは?
小雪と大雪は、どちらも雪にまつわる二十四節気ですが、冬の深まり方に違いがあります。
小雪は、わずかな雪が降り始める頃。例年11月22日頃から始まり、初雪の知らせが届いても、平地ではまだ雪が積もらない地域も多くあります。
一方の大雪は、例年12月7日頃から始まる次の節気です。山々だけでなく平地にも雪が降り、本格的な冬の寒さが訪れる頃を表します。
つまり、小雪は雪の気配を感じ始める冬の入り口、大雪は雪と寒さがさらに深まる本格的な冬の始まりです。
小雪におすすめの枝もの
小雪を迎える頃、店にはコットンツリーやヒムロスギ、サンキライなど、冬の気配を感じさせる花材が並び始めます。
なかでもコットンツリーは、枝先にふんわりとした白い綿毛をつける姿が印象的。やわらかな実の表情は、降り始めたばかりの雪を思わせ、部屋に静かな冬の景色を運んでくれます。

ヒムロスギは、細やかに広がる葉と深い緑色が美しい常緑樹です。清々しい香りと豊かな枝ぶりが、冬支度を始める暮らしに森の気配を添えてくれます。

ヒムロスギはそのまま花器に飾るだけでなく、リースやスワッグの花材としても楽しめます。赤い実をつけたサンキライや野ばらと合わせれば、深い緑のなかに冬らしい彩りが生まれます。
やわらかな白い実や常緑樹の深い緑を部屋に迎えることで、外の寒さとは異なる、静かであたたかな冬のしつらえを楽しめます。
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小雪のまとめ
小雪は、秋の気配が静かに遠ざかり、本格的な冬へと歩みを進める頃。
冷たい北風が木々に残る葉を落とし、空の色は少しずつ淡くなっていきます。北の地域や山間部から届く初雪の便りに、季節のうつろいを感じます。
寒さが増すと、つい家のなかにこもりたくなるもの。けれど、澄んだ朝の空気や風に舞う落ち葉、冬の光に照らされた木々など、この時期だからこそ出会える景色があります。
温かな鍋料理を囲んだり、冬の寝具を整えたり、コットンフラワーやヒムロスギを部屋に飾ったり。暮らしのなかに少しずつ冬のしつらえを取り入れることで、寒い季節も心地よく迎えられそうです。
季節が移り変わる音に耳を澄ませ、自分の暮らしに合った冬支度をひとつずつ始めてみてはいかがでしょうか。
小さな雪の便りを待ちながら、秋から冬へ向かう静かな時間をゆっくりと味わってみてください。
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