ドウダンツツジの特徴と飾り方|清涼感のあるグリーンが夏に大人気の枝もの

ドウダンツツジ(灯台躑躅)の基本情報
植物名 | ドウダンツツジ(灯台躑躅) |
学名 | Enkianthus perulatus |
英名 | Japanese enkianthus |
科目/属性 | ツツジ科/ドウダンツツジ属 |
分類 | 落葉広樹/低木 |
原産地 | 日本、台湾 |
流通時期 | 5~9月 |
流通量 | ★★★★★ |
持ちのよさ | ★★★★★ |
※★は5段階です
ドウダンツツジの特徴
ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉広葉樹。枝ものの代名詞とも言えるドウダンツツジは、かわいらしい小葉や清涼感のある姿が、夏のインテリアとして非常に人気があります。
原産は日本と台湾で、もともとは西日本に自生していたものが品種改良されて、日本全国に普及しました。枝分かれの形が結び灯台の脚部に似ていることから、「灯台(とうだい)躑躅(つつじ)」が転じて「ドウダンツツジ」という名がついたと言われています。
枝もの定期便では、新緑の季節にドウダンツツジをお届けしていますが、春には枝から垂れ下がるように白い小さな鈴のような形の花をつけます。
開花期を迎え、真っ白な花が咲き乱れる姿が星空を連想することから「満点星」という当て字が当てられ、そのまま「満点星躑躅(ドウダンツツジ)」とも読みます。
可愛らしい花が咲く春、美しい涼しげな新緑、真っ赤に紅葉する秋と、季節によって表情を変えていくのも魅力です。

ドウダンツツジの花言葉
ドウダンツツジの花言葉には「節制」「上品」「愛の喜び」「私の想いを受け止めて」などがあります。
「節制」
「節制」とは、あるものが度を越さないように、耐えたり適度に控えること。この花言葉は、ドウダンツツジが暑さ寒さに強く、とても丈夫な性質を持つことに由来しています。厳しい環境に耐えられる強さにちなんでいるのですね。
「上品」
春には白い鈴なりの小花をつけるドウダンツツジ。その花の可憐で上品な様子から、この花言葉がつけられました。
「愛の喜び」「私の想いを受け止めて」
「愛の喜び」「わたしの思いを受けて」という情熱的な花言葉は、秋に見られる真紅に燃える火のような美しい紅葉から連想されているようです。その紅葉の様子は、「満天星紅葉(どうだんもみじ)」とも呼ばれる、圧巻の景色です。
その性質の強さ、上品な姿、また情熱的にも見える真っ赤な紅葉。ドウダンツツジが持つ多面的な魅力が、それぞれの花言葉に表されているのですね。
ドウダンツツジの飾り方

ドウダンツツジを飾る際には、特にコツは必要ありません。大きめの花器に枝を飾るだけで、鮮やかな緑が広がり、部屋全体に爽やかで明るい雰囲気を演出できます。
花器の高さは枝の約1/3程度が適しており、扱いやすいのは高さ約30センチ程度のものです。
口が広い花器のほうが手入れがしやすく、そのボリュームが活かせる円柱型が特におすすめ◎

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ドウダンツツジを飾ったインテリア例
透明なガラスベースを使うと、水の様子や枝のラインが見えて涼やかな印象を与えてくれます。
高さのある大ぶりな枝は、リビングなどのフロアに床置きすれば、お部屋が一気におしゃれな雰囲気に。
キッチンなど水回りや、ダイニングテーブルの卓上に飾っても、爽やかで涼しげな様子がとても素敵です◎
花器に生ける時の注意点
花器に生ける際に気を付けるポイントは、全体のバランスを考えて花器に合わせて切ることです。長いままで飾ってしまうと枝が広がりすぎて、まとまりにくいことがあります。
茎の最下部から2~3センチのところを斜めに切って「水揚げ」をしてから飾ってみましょう。このひと手間を加えると、水に触れる面積が広くなり、枝ものが長持ちしますよ。枝の切り込みを入れる際には、枝ものや花木用の剪定鋏を利用するのがおすすめです◎

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ドウダンツツジのお手入れ方法
ドウダンツツジは、寒さや暑さに強く、春のお花から夏の新緑、秋の紅葉まで長くその移り変わりを楽しめる枝ものです。そんなドウダンツツジの枝ものをより長く、美しく楽しむためには、ちょっとした日々のお手入れが大切です◎
今回は、枝ものの基本的なお手入れ方法をご紹介します。
基本のお手入れ
1. お受け取り当日の切り戻し

届いた当日のうちに、切り戻しをしてから花器に生けましょう。
その際、枝の根元に十字の切り込みを入れ、木皮を剥くことで水分をより効率的に吸収させることができます。
また、枝ものを長持ちさせるためには、鮮度保湿剤を含んだ水を使用するのもおすすめ!水の汚れを防ぎつつ、花の色を鮮やかに保ち、枝ものがより長生きすることが期待できます。
■枝ものに栄養を与える、鮮度保持剤
花枝に必要な栄養を与え、花器のお水を清潔に保つために、鮮度保持剤を取り入れてみませんか?切り口の樹液を溶かして水上がりをよくする効果があり、枝ものをより長く楽しむことができます。
枝もの専用鮮度保持剤はこちらから。
■水をより吸収させるための、フローリストナイフ
水に浸かる部分の木皮を剥くことで、水上がりをよくしてくれる効果が期待できます。VICTORINOX(ビクトリノックス)社製のフローリストナイフは、こちらからチェックしてみてください。
世界中のプロが愛用する確かな品質です。
2. 枝ものにとって心地よい場所に飾る
枝ものは、エアコンの風が当たらない、風通しが良く涼しい場所に置くのが適しています。
直射日光を避けて、枝ものの心地いい場所に飾ってみましょう。
リビングはもちろん、玄関やキッチン等どこに置いても空間の印象を変える存在感があります。寝室や洗面所に飾るのもおすすめです◎
3. こまめに水替えを行う

水は濁ってしまう前にこまめに交換しましょう。その際に、再度切り戻しもするとまた水を吸いやすくなります。
上記でご紹介したEDA VASEなら、ベースの部分がガラスよりも軽くて丈夫なポリカーボネート製なので、水替えもお手軽です。
枝ものの元気がない時は…
枝を切って、小さな花器に生けて楽しもう

枝ものは比較的長持ちするものが多いですが、日が経つとどうしても水を吸収しにくくなり、元気がなくなってしまうことがあります。そんなときは、思い切って短く切り分けて飾ってみましょう。
短くなることで水を吸収しやすくなりますし、小さな花器に移して違った飾れば、また新鮮な魅力が感じられるでしょう。
ドウダンツツジの豆知識

満天の星に由来する美しい花
ドウダンツツジには「満天星躑躅」という漢字表記があります。
これは、春にドウダンツツジの白い鈴のような小花が、株全体に咲き乱れる様子が満天の星のように美しいことから、つけられた当て字と言われています。
また、このような中国の伝説も言い伝えられています。
ある昔、道教の神様である太上老君が霊薬を作っていた時、誤ってこぼした玉盤の霊水がドウダンツツジにかかり、まるで満天の星のように輝いたのだとか。この伝説から、「満点星躑躅」と書いてドウダンツツジと読むようになったと言われています。
「満点星」にはもうひとつユニークなエピソードがあります。
1991年2月に栃木県の烏山天文台にて発見された小惑星6786は、「満点星」と書いて「ドウダンツツジ」という呼び名がつけられているのです。
中国の伝説から由来する花の名前を星につけるなんて、ユーモアとロマンが感じられますよね◎
夏に大人気のドウダンツツジ
5月から9月頃にかけて流通し、かわいらしい小葉や清涼感のある姿が夏のインテリアとして非常に人気があります。環境に馴染むと、新芽を次々に展開する生命力の強さもあり、適切にお手入れをすることで長く楽しむことができます。
ドウダンツツジは複数種あり、やわからい小葉が人気の枝ものとして流通されているのはアブラツツジという品種だそうです。庭木などで流通しているドウダンツツジはもっと葉っぱが固く、異なる品種になります。
木漏れ日が差し込む自然の森林の中で育つことで観賞用にふさわしい枝ぶりになるため、人工的な栽培が難しく、1mの大きさに成長するまで10年以上かかる貴重な枝ものです。
流通量は多いのですが、それを上回る人気ぶりから近年単価が上昇しています。
ドウダンツツジのまとめ

ドウダンツツジは、ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉広葉樹。夏の枝ものの代名詞とも言えるドウダンツツジは、明るいグリーンの爽やかな姿が大人気です。
花言葉は「節制」「上品」「愛の喜び」「私の想いを受け止めて」など。
可愛らしい鈴のような白い花が咲く春、美しく涼しげな新緑の夏、真っ赤に紅葉する秋と、季節によって表情を変えていくのが魅力。
暑さや寒さに強く、丈夫な性質を持っているので、適切なお手入れをしてより長く楽しみましょう◎

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