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記事: 【枝もの定期便 ウラ話】市場での枝もの仕入れからお届けまで

#枝もの豆知識

【枝もの定期便 ウラ話】
市場での枝もの仕入れからお届けまで

こんにちは。「枝もの定期便」の立ち上げに奔走しているTRINUS代表の佐藤 真矢(さとう しんや)です。

今回は「枝もの定期便」の裏側、市場での仕入れ風景をご紹介します。

 

①仕入れ

東京都内で花き(かき。観賞用の植物全般)を扱う市場は、大田、世田谷、足立など複数あります。

現在「枝もの定期便」が仕入れを行なっているのは、葛西市場。青果物及び花きを取扱うこの市場は、東京都の11中央卸売市場の中では、豊洲市場・大田市場に次ぐ3番目の敷地面積(東京ドームの1.6倍)があります。

市場では、取引が行われる月・水・金曜日を表日(おもてび)といいます。特に仕入れが活発な月・金曜日に「枝もの定期便」も仕入れに向かいます。

全国から届けられた多種多様な切花や枝ものは、卸売業者によって段ボール箱に入った状態で並べられます。

 

②下処理

段ボールを開封したら、まずは小分け作業。

同時に、飾る際に邪魔になってしまう下部の枝や不要な葉を取り除きます。

この重要な作業を行う理由は、見た目を整えるためだけではありません。多すぎる葉からは水分がどんどん蒸散し、根からの水分供給が追いつかなくなってしまうのです。

〈下処理前〉

〈下処理後〉

葉が減ってスッキリ!長持ちしますように。 

 

③梱包

下処理が完了したら、お届け分ごとに輪ゴムで留めてブーケのようにクラフト紙を巻きます。

これは枝ものを守り、落ち葉などでお客様のご自宅を汚さないようにするためです。

 

④水揚げ

続いて、枝ものの足元に切り込みを入れ、水を入れた専用バケットのなかで1~2日程度吸水させます。この作業を「水揚げ」と呼びます。

 

⑤配送

さまざまなお届け方法を検討しましたが、せっかくの自社配送なので、専用バケットに入れたままお渡しするのが最良というのが現在の考えです。

このバケットは「ELFバケット」と呼ばれ、市場・卸業者・花屋など花に関連する業者が共通で利用するもの。水に張ったまま輸送ができるので鮮度が保たれ、ご不在時の置き配でもそのまま使うことができます。

ご自宅の花器に枝ものを生けたあとはバケットを保管いただき、古枝回収時にバケットごとご返却いただけるようお願いいたします。

 

枝ものに最適な仕組みを目指して

お花屋さんではなかなか買いにくい枝ものを新鮮なままお届けできるよう、手間ひまをかけて仕組みの構築に取り組んでいます。

世になかった新しいこの仕組みを改善し続けていくべく、お気づきの点がありましたらぜひコメントをお寄せいただけたら嬉しいです。

お店でなかなか買いにくい長尺の枝ものをご自宅へ届ける「枝もの定期便」は、ご自宅に季節を運びます。

    

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